更年期の健康管理に注目!飽和脂肪酸と上手に付き合う食事法

いつも玄米コラムを読んでくださっている皆さま、ありがとうございます!
おかげさまで今回で60回目を迎えました。これからも、日々の生活に役立つ「ちょっといい話」をお届けしていきますね。

さて、今回のテーマは「更年期と食生活」、特に「脂質」にまつわるお話です。私自身、健康管理の一環で食事を見直すようになり、アプリなどを使って栄養バランスをチェックするようになったのですが、その中で気になったのが「飽和脂肪酸」の摂りすぎでした。

飽和脂肪酸と悪玉コレステロールの関係

健康診断で「LDL」「HDL」という言葉を目にしたことはありませんか?
これは、どちらも血液中のコレステロールの種類を示す言葉で、ざっくり分けると:

  1. LDL(悪玉)コレステロール:血管にコレステロールを運ぶ。増えすぎると血管にたまりやすくなる。
  2. HDL(善玉)コレステロール余分なコレステロールを回収してくれる働きがある。

そして、飽和脂肪酸を多く含む食べ物(脂身の多い肉、バター、揚げ物、加工食品など)を摂りすぎると、この悪玉(LDL)が増えやすくなることがわかっています。中年期以降は特に、こうした脂質のバランスに気を配りたい時期なんですね。

脂肪にも種類がある。見直したい「脂質の質」

脂質=すべて悪いもの…ではありません。脂質にも「質」があり、体にうれしい働きをする脂肪もあります。

たとえば、魚の脂や植物油に多い「不飽和脂肪酸」は、善玉(HDL)コレステロールを増やしてくれる助けになります。また、同じ飽和脂肪酸の中でも、ココナッツオイルに多く含まれる中鎖脂肪酸は、エネルギーとして素早く使われ、体脂肪になりにくいと言われています。

さらに、食物繊維が腸内で発酵してできる「短鎖脂肪酸」も、腸内環境の改善や脂肪の蓄積を抑える働きがあるとされていて、注目されています。

つまり、ただ「脂肪を減らす」ではなく、 “どんな脂肪をどう摂るか”が大切というわけですね。

ビタミンB2と玄米のチカラ

脂肪の代謝に関わる栄養素として注目したいのが、ビタミンB2です。これは、卵・納豆・アーモンド・ブロッコリー・アボカドなどに多く含まれていて、脂質の分解を助けてくれる働きがあります。

玄米にもこのビタミンB群がしっかり含まれていて、バランスのよい栄養がまるごと詰まっているのがうれしいポイント。
毎日の白米に、少量の玄米パウダーを混ぜて炊くだけでも、無理なく栄養をプラスできますよ。

更年期の変化には、食事の見直しが効くかも

更年期になると「昔より痩せにくくなった」「食事量は減っているのに体重が増える」といった悩みをよく聞きます。これは、ホルモンバランスの変化や、ストレスによるコルチゾールの影響で代謝が落ちたり、脂肪がつきやすくなったりするから。

これまでと同じ食事では対応しきれないと感じるなら、いまこそ食生活を見直すチャンスかもしれません。特に、脂質や糖質の「質」と「量」に注目することで、体調の変化に対応しやすくなります。

「真っ白なご飯が大好き!」という方でも、日常の中でほんの少し意識を変えて、バランスのよい食事を心がけてみてくださいね。
玄米を中心に、体にやさしくて自然な食スタイルを続けることで、更年期のゆらぎをやわらげ、より心地よい毎日が送れるはずです。

これからも、毎日の暮らしに寄り添えるような玄米コラムをお届けしていきます。
次回もどうぞお楽しみに!

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Writer

石川 美樹
石川 美樹玄米食専門講座インストラクター
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