グルテンフリーの本質

パン、パスタなどめん類、スイーツの人気は衰えていませんが、その反面、グルテンフリー(小麦粉を使用していない食べ物)が注目され、確実に広がってきています。

小麦食品は、当講座でも血液を汚し身体を冷やす食べ物として、極力食べない事をおすすめしていますが、小麦粉について詳しく見ていきましょう。

小麦食の歴史

小麦は紀元前7000年頃に中央アジアで栽培が始まり、世界中に広がって行きました。日本では、鎌倉時代から室町時代にかけて食用が始まりました。江戸時代にひき臼が普及してからうどん、すいとんやほうとう、饅頭なども食べられるようになりましたが、あくまでも嗜好品として食していたに過ぎません。

戦後にパン食が一般化

第二次世界大戦に敗戦した日本では、大凶作も重なったことでGHQ(連合国軍最高司令官総司令部)へ助けを求めます。そこからパン食が爆発的に広まるようになり、学校給食にも取り入れられるようになりました。

その後、アメリカから小麦を大量輸入することになり、日本国内での小麦自給率は20%から4%に減少。小麦が安く手に入るようになったことで、パンや菓子、麺など日本の食卓を一変させるほどの存在になりました。

小麦食の普及と生活習慣病の関連

日本の歴史の中で小麦を主食にするようになったのはせいぜい70年ほどのことですが、この70年の間に糖尿病を始めとする生活習慣病が増加することになりました。

小麦のデメリット

血糖値を上げやすい

血液中のブドウ糖濃度のことを、血糖値と言います。炭水化物に含まれる糖分が体内で消化吸収されてブドウ糖(グルコース)になり、血液中に入って身体のエネルギーとなります。

血糖値が吸収される度合いを判断する基準に「GI値」があり、100に近いほど血糖値の上昇率が高い食品ということになります。食パンやフランスパンなどはGI値が91~95程度とされています。

健康な人の場合、空腹時と食後の血糖値の振れ幅は一定しています。それは食事によって血糖値が上昇しても、すい臓からインスリンというホルモンが分泌されて血糖値をコントロールしてくれるからです。

糖尿病の人の場合はインスリン分泌量が少なく、食後の血糖値が下がらない状態が続きます。

ちなみに、糖尿病は自覚症状もあまりなく、健康診断時は空腹の状態のため食後の血糖値の上昇具合がわからないため、初期段階で見過ごされやすいと言えます。

グルテンの害

小麦にはグルテンが含まれています。グルテンとはタンパク質の一種で、「グリアジン」と「グルテニン」という物質に水を加えてこねることで形成されます。パンやうどんの弾力や食感はグルテンによるものです。口当たりも良くて美味しさを感じさせるものですが、次のようなデメリットがあります。

セリアック病

グルテンに対する免疫反応が引き金となる自己免疫疾患のことをいいます。グルテンの分子の一部が小腸の上皮組織を攻撃して損傷させる病気です。小児期に発症する例と成人してから起こる例があり、一定量を摂取したことによってアレルギーが発生して起こる可能性もあります。

脳への影響

グルテンが消化されて、様々な化合物に分解していく中で、脳のモルヒネ受容体と結びつくことがわかっています。これにより小麦食品を食べることで一種の高揚感や快感を覚え、効力が切れそうになるとまた小麦食品を欲してしまう中毒症状を引き起こす可能性があります。

「血糖値を上げやすい性質」「中毒性がある」という性質が合わさることで、際限なく小麦食品を欲するサイクルが出来上がります。小麦は炭水化物であり、炭水化物には消化・分解されるとブドウ糖になる性質があります。エネルギーとして使われた残りは中性脂肪に変わり、体重増加にもつながって行きます。

上記のように、小麦食品はメリットよりも身体に対して与えるデメリットの方が多く、決して主食として毎食のように摂り入れるべきものではないことがわかります。

小麦より白米、白米よりも玄米

小麦粉と同様、精白された白米も炭水化物が主体のため、血糖値を上げやすい食品ということになります。
ただし、グルテンが含まれていない分、小麦粉に比べると安心な食品です。
その白米と比較し、精白される前の玄米では圧倒的に高い栄養価があります。
またGI値は白米で88程度、玄米では55と低GI食品のため、血糖値をゆるやかに上げるという性質があり、いわゆる「腹持ちが良い」という特徴もあります。

「低糖質」だけに惑わされずに、全体を見る食生活へ

グルテンフリーや低糖質までは良くても、代替品として豆を使った食品や、低糖質だからお肉や果物は良いという情報も多く見受けられますが、豆や肉、果物は血液を汚す作用がある食品となります。

一部だけを見るのではなく、全体像を学ぶことで健康な身体を作ることができます。
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