玄米食が良くないと言われるのは、なぜ?「フィチン酸」「アブシジン酸」の正体とは?
「玄米」と聞いて、「体に良い」という方もいれば「体に良くない」という方もいます。
あまりに両極端で、初めて玄米に興味を持たれた方は、少々躊躇してしまうところではないでしょうか?
現在ではネットで様々な情報が簡単に得られる反面、情報量の多さや違いから、何が正しいか、何を取捨選択すべきか惑わされることも多くなりました。
「玄米」では、「フィチン酸」や「アブシジン酸」という有害物質が含まれていて、それらが体に悪影響を及ぼすため「食べるのを控えた方が良い」といった情報があります。
その情報は本当に正しいのでしょうか?
一つずつ見ていきましょう。
フィチン酸
「フィチン酸」は、生体物質の一つで、玄米に限らず、種子などを多く含む植物に存在すると言われています。実際には「フィチン」という形で、カルシウム、マグネシウム、鉄などのミネラルと結びついて存在しています。そして、このフィチン酸が有害物質を排出するなどの強力なデトックス効果や抗酸化作用を持つともいわれています。
では、そんなフィチン酸がなぜ、体によくないと言われるのでしょうか?
それはフィチン酸が「鉄、亜鉛、カルシウム、マグネシウムの吸収を妨げる可能性があるため」と言われているからです。
そのように言われるようになった背景は、中東などで食べられる「ピタ」という小麦製品のパン常食にしている地域で、1960年代、子供たちに、低身長やひどい貧血、肝脾膨大、皮膚炎などといった症状が見られたことでした。
その原因が、ピタ(特に未発酵のもの)に含まれるフィチン酸が亜鉛などのミネラルを阻害することによる欠乏症であるとされ、「体によくない」と言われるようになったのです。
しかし、現在では「バランスの良い食事」をしっかり摂取していれば、フィチン酸の摂取がミネラルの阻害に作用しないことがわかってきています。
尚、フィチン酸の対処法としては、調理や発芽などの方法を取れば、その働きを弱めることがわかっています。玄米食では「玄米に熱を加える」「玄米を発芽させる」ということで対処できます。
玄米は主に炊飯をして食べるものですので、必然的にフィチン酸の対策も出来ているということになります。
アブシジン酸
次に「アブシジン酸」についてです。
アブシジン酸は植物ホルモンの一種です。植物の休眠や発芽抑制、気孔の閉鎖などを誘導するといった性質があります。これが、アブシジン酸が人体で、免疫力を低下させ、がんの発生因子である活性酸素を増やすリスクがあるという説になったようです。
ですが、実際にはこれらの説にはエビデンスがないのが現状です。
また、フィチン酸と同じく、アブシジン酸も加熱調理することで不活化します。
このように正しい玄米の情報を知れば、より玄米食への興味が湧いたり、実践したくなると思います。 正しい玄米の情報は、「玄米食専門講座」では詳しく学ぶことができますよ。気になる方は、まず無料相談会にご参加してみませんか?
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